英語の「形容詞」と「副詞」は名詞や動詞と違いわかりにくいと感じてる方も多いのではないでしょうか。
今回は形容詞の働きについてお伝えいたします。
形容詞には「名詞を詳しく説明する」働きがあります。これが形容詞だけが持つ唯一の役割です。
「名詞と動詞」が文の主役になるのに対し、「形容詞と副詞」は脇役のような存在です。
脇役とはいえ名詞を説明することが、ただ叙述しているだけでなく、限定していることの意味が理解できると形容詞の本当の力がわかり、表現の幅が一段と広がるので是非マスターしましょう。
「関係代名詞」も「名詞を詳しく説明する」という働きは同じなので、形容詞と捉えればシンプルに英文が読めるようになります。
関係代名詞の「非制限用法」や「制限用法」といった文法用語も形容詞を理解すれば全て解決できるはずです。
形容詞は名詞の説明ができるので「補語」として使える
形容詞の働きは名詞修飾と補語です。「名詞を詳しく説明すること」は共通しています。
修飾するとは名詞がどのような状態なのかを説明することです。
「リンゴが青い」とはリンゴが青い状態である説明をしています。
The apple is blue.
これは第2文型という形で主語S+動詞V+補語Cの順に単語が並べられ、SVCと表記します。
「補語」というのは文型からわかるように「主語=補語」の形で主語を説明する役割を持っています。
主語に置かれる品詞は名詞なので結局、形容詞は名詞を説明する役割だということです。
名詞を説明するということは全体から一部に絞ることを意味する
形容詞にはただ単に名詞を説明するだけではなく、数ある名詞の中から範囲を絞る効果もあります。
「青いリンゴ」とは数あるリンゴの中から、青いものに範囲を絞って限定していることを示しています。
The blue apple is mine.
この文では主語である名詞の前に置かれ名詞修飾の役割をしています。
叙述用法と限定用法で小さなニュアンスの違いを理解する
このように形容詞には名詞を修飾する際に、名詞を説明する働きと、範囲を狭めて限定する働きの2つの用法があることがわかります。
これらを文法用語ではそれぞれ叙述用法と限定用法と呼び使い分けることができます。
この2つの用法をマスターすると表現の幅が一段と広がり英文の小さなニュアンスまで理解できるようになるので次の項目で是非、確認してみてください。
関係代名詞を使った文による説明も形容詞と捉えれば怖くない
「お母さんが昨日駅前のデパートで買ったリンゴ」のように文が形容詞の働きをすることもできます。
次の2つの例はカンマ「,」のあるなしだけで含んでいるニュアンスが異なります。
the apple, my mother bought at the department store in front of the station yesterday
the apple my mother bought at the department store in front of the station yesterday
この場合には、
・リンゴ(因みにお母さんが昨日駅前のデパートで買ったんだけど)
のように追加情報として説明しているだけなのか、
・他のどのリンゴでもなくお母さんが昨日駅前のデパートで買ったそのリンゴ
のことを言って限定しているのか、英語では2つの意味を使い分けることができます。
つまり叙述用法と限定用法です。
「関係代名詞」で習う非制限用法、制限用法とはそれぞれ叙述用法、限定用法のことを指しています。
カンマ「,」だけで小さなニュアンスの違いが出せることも一緒に理解しましょう。
前置詞句による説明
前置詞はその名の通り「名詞の前に置く詞(ことば)」でありその後ろに置かれる名詞の位置関係や状態を表します。
「前置詞+名詞」で「形容詞」もしくは「副詞」の役割を果たします。
「テーブルの上のリンゴ」や「カゴに入ったリンゴ」などは形容詞としてリンゴを修飾しています。
the apple on the table the apple in the basket
ちなみに前置詞+名詞のことを文法用語で前置詞句と呼びます。
前置詞句に関しては「副詞」の項目でも述べていますので参考にしてください。
まとめ
形容詞の働きは名詞修飾と補語です。
形容詞は名詞を説明する働きを持ち叙述用法や限定用法があります。
文による修飾や前置詞を用いた修飾方法があり主役である名詞を詳しく述べる大切な役割を担っています。
前置詞句、ing形、過去分詞形、関係代名詞など難しいことは考えず、シンプルに名詞を説明してるものと解釈する方が理解しやすくなりますので是非使えるようになりましょう。
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